なんじゃこの映画は...
「ライブへ行っている」「やっている」「たまに南極」の繰り返しが9回で9 Songs。あらすじはそれだけ、な、なめている。
「24アワー・パーティ・ピープル」のマイケル・ウィンターボトムが趣味で撮ったとしか思えない(本当にそうらしい、自腹切って制作)よくわからん映画。
ストーリーは、B.R.M.Cのライブで出会ったイギリス男とアメリカから来た女の出会いから別れまでが、9曲のライブ映像と入れ替わり立ち替わりつづられていくというとても単純なものなのだが、この二人、映画の9割以上はいつも「からんで」いるため、ほとんど意思の疎通というものがない。もちろん、話しているときもあるんだが、深い意味のないことばかり。
B.R.M.Cのライブで出会ったというだけに、音楽は好きなようだ、毎晩のようにライブへ行きそこでもイチャイチャ。
その割には、音楽についての会話もほとんどない、だっていつもひっついてるんだもん〜。
どうやら女の方は元々突飛なタイプらしく、その行動にだんだんとついて行けなくなる男。
しかし、そのとんでもなさに惹かれてしまってどっぷり。
でも、やはりセクシャルな結びつきだけなもんで長続きしません。
女はアメリカに帰国する日に「見送らないでね」とやんわりこれでお別れ、と告げる。
男はその後、南極に旅発つ、「彼女はもう自分のことなど思い出すこともないだろう」と。
見終わった時は、こんなのただのエロビデオじゃないか!と少々憤慨。普通のUKロックファンの女の子が見たら絶対気分よくないと思うし、途中で挿入されるB.R.M.Cを初め、プライマルやエルボー(このちょっと地味な選択はいいな)はとてもいいんだけど、次にくる二人の行為となじんでなさすぎてかなり違和感がある。
が、しかし、しばらくすると妙に切なくなってしんみりしてきます。
男ってアホやな..しょうがないねえって。
いや、それは男だくじゃなく女も。
陳腐な言い方だけど、この映画はロックと恋愛は刹那のものだということが言いたかったのかもしれない、どちらも一瞬だけ輝くからこそ、永遠に心に残るものだと。
しかし、これからしばらくはB.R.M.Cを聴くと男女がなんやらかんやらしているシーンばっかりが目に浮かびそうで憂鬱です..。
オフィシャルサイト
http://www.finefilms.co.jp/9songs/
キャスト自体はいいですよ、女の子がボーイッシュな感じで。