少し試聴した時はこれといってピンとくるところがなく、つまんなくなったな、という感想しかなかったんだけど、ちゃんと通しで聴くといいです、これは。 シングル"Love Steals〜"を聴いた時にも感じたけれど、なかなかいい具合にくたびれてるんですよ。 大体、バンドがダメになっていくパターンは単純に曲が書けなくなる（才能の枯渇というやつですね） か、前作が売れなくて今度こそ売れようと変にメジャーな作品でコケる、もしくは反対に売れてしまったがための葛藤や悩みがうまく消化出来ないーなどかあるけれど、アイドルワイルドはちゃんと成長してるんですよね、メジャーに融合しようとしてそれまでの自分達の立場なんかを忘れてしまったんじゃなく、己の足下がよく見えた成長の仕方をしている。 全体的にはシンプルで作り込んでないせいか少しくぐもった印象をうけるけれど これまでにも彼らの持ち味だった泣きメロは益々磨きがかかってる。（大仰になったともいえるけれど） 個人的には、REMの昔のアルバムのような雰囲気がして好きなんだが 多分、前作同様日本では売れないだろうし、これまでのファンも離れていくかとも思う。 でも、無理していつまでもパンク小僧でいたって底なんて知れてるんだから 表面だけ繕ったって、ボロはすぐに出てしまうもの。 Everything is always changing Nothing stays in the same place for too long I've been too long awake -TOO LONG AWAKE...