くるりのサウンドからはいつも適度な湿気を感じる。
初めて「虹」を聴いた時に、ああ、これはいつも私が見ている空と肌に感じている風と同じものを
見聞きしてきた人の音だ、と思った。
私は、バンドを同郷だからと特別ひいきするといったことはしないし、くるりだって別にそう思って好きになったわけじゃない、でも、ただ、あまりにも感情以前の体感的なところで共感している部分があるのは確かだ。
今年初めてのシングルは、相変わらず一筋縄ではいかないポップソングとして聴き手を放っておくことはない、まあ、ちょっと奥田民生みたいになってきてる気はするけどね。
個人的には、ストレートな感じの君と僕的な歌詞は苦手なので、ちょっと言葉遊びみたいな歌詞の方がいいとは思うんだけど(このあたりがやっぱり洋楽育ちなんだな、私は)、
それを差し引いてもやっぱりいい曲作るなあ岸田君は、と改めて感心したのでした。
ナンバーガールもスーパーカーも無き今、くるりだけにはこれからもずっと頑張ってほしいですね。