これ、美しすぎて聴いてると生きてるのいやんなります。
やはり、"The Lost You"が突出して良くできた曲なせいか、その他の曲が地味に聴こえてしまう感は否めないんですが、全体的な印象は音楽を聴いている時に感じる感動ではなく、もっと視覚的なもの、風景、景色、そこにある空気そのようなものから感じる感動のような気がします。
朽ち果てていくものの美、そのような印象。
私は、音楽というものはどんなにネガティブな歌詞であろうとそれは世の中と対峙していく
力のようなものを与えてくれるものだと思っているのだけど、このHOODのアルバムを聴くと
そのはかなさみたいなものに感情が追いつかずに、ひたすらもの悲しくなってしまうのは何故だろう。
多分、HOODの持つ世界は音楽というフォーマットから一歩進んだものなのだろう。
新しいものに初めて触れたとき人は誰でも戸惑い、そして後ずさりする。
しかし、それが世の中に受け入れられた時、そのものは全てを変えてしまう多大な力となる。
そのような次世代への布石となってほしい1枚。