続いてレース展開です。
まあこの人(我々のトシからしたら子か)が盤石だろうことは誰もが予想できました。予選でのコースレコードも非常にステディな走りでのものだし、精神状態も安定していそう。ただ決勝の路面温度がかなり高そうなことで、ひょっとすると...と思ったものの、敵の自滅でかなりラクな展開に。
レコノサンスで早めにすっ飛んできたのがトロ・ロッソ勢。レコノサンスは毎回いきなりなので、初観戦の友人もかなり驚いていました。不意打ちで300km/hの物体が飛んで来るのを見れば、誰でも驚くと思います。新幹線のようだと評していましたが、確かにそうで、のぞみの通過駅で間近に見たりするとかなりの恐怖を感じるのと同様、空気を切り裂くマシンの動きは「いけないものを見ている」感触があるはずです。
SAIはオープニングでEND。このカラーリングは実車だと相当いいだろうなと思っていたものの、日差しが強すぎて青が暗くなり、見た目にも写真写りでもやや暗くなることがわかり期待はずれに。もっと水色っぽくしてもよいのでは。というか最初そうだったような。
VETは、というよりフェラーリが完全にスランプです。レコノサンスでおかしいようには見えなかったものの、グリッド上でスパークプラグに問題が見つかり決勝はすぐにBOX、いつもVETは思い切りの良い走りをするだけに残念。HAMの走りはどちらかと言うとまとめている感じがするものの、VETの場合スプーンの飛び込みがかなりダイナミックなだけに、また来年に期待しましょう。
悪童MAGはGROを従えて無難な走り。悪童といっても比較的ステディな走りで、彼より若いドライバーもちらほら。一方イマイチ空気だったGRO。前日のトラブルといい、不可解な車両トラブルが多いのはなぜなのか。ブレーキの呪い?
もう一つ注目だったのがこのクルマのカラーリング。グリーンとの対比はいいですよ、写真も撮りやすい。しかし水のバブルはほとんど汚れにしか見えないしピンクもクリームっぽく見えるので、浄水器というイメージはないなあ。それと去年まではカラーリング・グラフィックともわりと良かったのに、今年はデザインがいまいち。ドライバー名のプレートが最たるもの。HAASのように斜体でも良かったのでは?
OCOの走りは手堅い感じで始終PERを従えていました。チームオーダーの影響もあったようで。
どうもトラックポジション的にすぐ後ろがPERということでOCOばっかり撮れてしまう。MAGやPALもそう。
序盤とっちらかってから徐々に追い上げたRAI。クルマは結構安定していました。
Renault勢もあまり印象なく。カラーリングはいいと思うんですがグラフィックがいまいち。HULのDRSが故障し、空いたままになるとかで鉄拳修理を試みたとのこと、前にもなかったっけ?
昨年のManorのようなテールエンダーになってしまったSauber、トラブルも多く走っているだけという感じ。早く来年になって欲しい?
どうなのよ、というのがホンダ勢。ALOは最後尾だし、VANはスタート後に飛び出してさらにその後ろ。去年もそうでしたが、一度後ろに下がると挽回する力がないのが今のマクラーレン・ホンダです。Spoon1-2の動きを見る限りではリアの安定性が良くなく去年と一緒じゃない。
GASはなかなか力強い走りだったものの順位は平凡、クルマの限界か。いくつかトラブルも抱えていた模様。
HAMは非常に安定しつつ速いので、VETが消えた瞬間に余裕だろうと思ったものの、終盤バイブレーション発生とのことでVERの接近を許す展開に。一時は引き離し、VSCでほぼ安全かと思われた後、VERが急接近。ファイナルラップでもしや、との期待もありましたが、周回遅れを挟んだことでなんとか逃げ切り成功。VETが生き残っていたらどうだったかな。
Williamsについてはあまりこれと言った印象なし、MASもSTRも追い掛け回されていたなという感じ。
またHAMの独走かと思われたレースを最後まで盛り上げたのはVER。走りは力強かったものの、もう少し伸びが足りなかったか。ちょっとだけ期待を持たせてくれました。なんかまたレース後会見でRICと遊んでいたみたいですが...しかし艶あり塗装に戻してほしいなあ。
終わりました。セーフティーカーランとVSCで多少間延びしたものの、それでも早く終わった気がします。
まだまだ太陽は照り続けますが、我々はサーキットをあとにして駐車場へ。裏の通路は皆さん西コースウォークかGPスクエアを目指すので、ほとんどの人が反対方向へ歩いていきます。我々はこのすぐ先の土手の切れ目でUターンです。
由々しき問題が1つ。ゲートを出て駐車場へ向かう道を歩いていると、何やら茶色いものが落ちています。何かの食べ残しが捨ててあるのかと思ったら、大人のものと思われる便がとぐろを巻いていました。その上には紙が... ちょうど上の写真の、左側植栽と歩道の間の縁のあたりです。あまりのことに「おおっ」と声が出たあとは何も言えませんでしたが、さすがにこれはひどい。観戦者かどうかすらわかりませんが、日本人ならトイレもわかるだろうし多少は隠すだろうと。観戦者がまた減ったことが話題になっていますが、マナーもここまで落ちるとこの先が心配になります。人を突き飛ばしての転倒骨折事故もあったようだし、なんかそういうご時世なのかなあ。
とはいえ、暑すぎるのと写真撮るのに疲れたこと以外は問題は少なく、また来年も行く予定です。もちろん本年も、サーキットでは一銭も金を使っていません。来年は鈴鹿開催30回目の節目、しかしF1契約最終年でもあり、また一旦お休みとなるのか、継続となるのか、果たしてどうなることやら。鈴鹿なら近いし、他のところより行きやすいんですがねえ。
さて、観戦中に後ろで面白い話が。ここ数年、F1鈴鹿ではレース後にみんなでチェッカーを、ということで、チェッカー小旗が配布されています。その内容について、「今年の紙はペラペラだ」と言っている人がおり、同伴者の人が「どう違うの」と聞くと、「去年はもっと分厚くてプラスチック的だったが、今年の紙はペッラペラ」とのこと。そんなん違うのかねと思って聞いていたのですが、帰ってから去年のチェッカーと比べると、確かに紙質はえら違いです。ちなみに写真上のものが今年の旗。こんなところでもコストの選択と集中があるわけです。しかしそんなことよく覚えているなあと感心しました。
もっとよく見ると、今年の旗は柄(というのかな)の部分が太くて長くなっており、より持ちやすく振りやすいといえます。細かく仕様が検討してあるようです。
放送を見る限りでは、スタンド席の下のほうがガラ空きの印象があり、金網越しでどうかなという席なので、まあ言えばバラマキで動員かけて呼んでくる席なんじゃないですかね。ほんと、西コースの入り具合はここ数年何も変わりなく、もうちょいサービス(ビジョンとか)があればなあと思います。