ほとんどこの記事のためのブログになってきたな...
今年のF1日本グランプリは10月の3連休ではなく通常の土日ということで、体調に気を使いながら迎えたにも関わらず、金曜に喉の具合が悪くなり、そのまま風邪に進行しかけた状態で迎えました。台風18号が間違いなくやってきて、その影響が出るかどうかを考えながら、自分の体調にも気をつかう必要があり、週間予報では間違いなく雨ということで、ある程度覚悟を決めて鈴鹿に向かいました(同行者1名)。
自宅周辺は曇だったものの、R421永源寺町の石榑トンネルを越えた瞬間に視界がほとんどなくなり、雲の中に突入した模様。麓に降りてようやく視界が戻ったものの、これは天気については持つどころか良くなることはないと判断しました。毎年と同じくR306亀山市経由で西側を回ったため、ほとんど渋滞もなく10:00ごろサーキットに到着。
今年はスプーンM席ということで、駐車場は南コース駐車場を選択。レーシングコースを走って芝生の上に駐車しました。
霧雨のような雨でしたが、これからもっと強い雨になるのは明白だったため、同行者ともどもレインスーツに着替え、筆者はヘッドマウント型の傘を装着。ややキツイもののこれで両手がフリーになるので比較的軽快に席へと向かいます。
このへんは去年と変わらず。ヘアピン席ならすぐそこなんだけど。
西ストレート下のトンネル。雑然。
スプーンM席はこの道を左方向へ。スプーン→ヘアピン間は1200mとのこと、ここは200Rシケインのところなので、1kmないくらいかな?よく見たら840mと書いてある。その時は気が付かず。
左手にスプーン1つめ。まだまだであるな。
エクストラビュー席の裏側へ回る。人気(ひとけ)なし。そろそろぬかるみだしている。
チケットともに送られてきた位置図にはここに見えたんだけど、M席はもっと向こうの丘の上か。車載画像から見ると「あんな向こうのスタンドから見えるのか?」と思える席。まあしかたない。
(写真はレース終了後のもの)
スタンドに上がってみると、見晴らしはかなり良好。晴れていれば伊勢湾も望め、ビュー的にはなかなかよいではないか。しかしこの頃には結構雨が降り出していて...
シートはもうベッシャベシャ。しかたがないのでWRC PLUSのMINI WRCレジャーシートを敷き、その上にクッションパッドを敷いて座ることに。まあレインスーツを着ているのでほとんど関係ないとはいえ、しょっぱなから厳しい話。
前座レースを見るころには雨が激しくなり、しかたなく一旦裏のテントへ退避して食事をとろうとしたら、ここは食事禁止と言われる。大して人数もいないんだが...同行者も呆れて、もう雨の中で食べることにして席に戻る。他の席では傘をさしながら食事中の人に、係員が注意するも、「食事の時くらい許して」ということでOKに。M席の係員は学生バイトが多く、今ひとつ心得が足りない模様。ものの言い方には順序というものがあるぞ。
さて、雨がやや弱くなったものの断続的に降り続く中、いつもドライバーズパレードで見かける世界の名車が、F1ドライバーを乗せずにやってきました。ああ、これはドライバーがキャンセルして、クラシックカーパレードかと思ったら、しばらくしてF1ドライバーを乗せてやって来ました。しかし雨の中であり、レインスーツを着込んでいる場合やパラソルに隠れている場合など、F1ドライバーの「姿勢」がよく現れていました。
ルイス・ハミルトン。彼はドライの時でも積極的にアクションをしてくれるし、今年はポイントリード中ということもあってややリラックスしているのかな。鈴鹿の予選ではうまくいかないことが多いものの、毎回きちんと観客席を向いて挨拶してくれるのはとても好感が持てます。
ベッテルはなにやら楽しそう。
パラソルに埋もれて全く見えないのは... まあ当然のライコネン。ただし今宮さんの説ではこれでも大変珍しいとのこと。普通は出てこないって。
ニコヒュル。意外とノリが良い。これは意外。
クビアト。よっぽど寒いのか微動だにせず。雨の中の移動とはいえ別にそこまで寒くはなかったぞ。
グロージャン。彼も妙にノリが良い。去年好成績だったけれど、その前のバレードから良かったからな。しばらく前のメンタル向上トレーニングが功を奏したのかな。
最後はこの人、可夢偉。可夢偉応援席では一席ぶったらしいし、この雨の中でも雨具なしで声援に応える。チームとクルマさえよければ...
レコノサンス時のアロンソ。2年前同様、ほとんど写真には収められず。
その後一旦雨が強くなり、15:00スタートはどうなのと思っていたら、セーフティーカースタートということに。まあそれは仕方ないでしょう。スプーン席ではどちらでも変わりはありません。記憶では、14:00台に雨がやや強くなり、その後やや弱まったものの、スタート時点ではそれなりの雨。その後弱まる方向かなと思った矢先に赤旗が出ました。
しばらく待っていると15:25に再開とのこと。この20分ほどが長い気がしたものの、とにかくまたセーフティーカーでスタート。が、アロンソがここでストップ。モンツァの時同様、バサッと電気系が落ちたんでしょう。いにしえのイタ車クオリティですな。
何周だか走って、ようやくレース開始。ようやくレーシングスピードでの走行を見たら、うんやっぱり速いのは速い。スプーン入り口は、ドライなら300km/h手前まで来るところだし、そこから120〜130は減速するわけで、見応えはある。肝心のサウンドは、そんなに悪くはない。もちろんNAにはまったく及ばないものの、思ったほど悪くなく、思ったほど静かでもない。でも、去年までとは違って全く耳栓は必要なし。このへんが新世代エンジンかな。
あとでTV放送を確認したら、スプーン手前はメルセデスで280km/h前後というところ。
ニコヒュル。今年のフォース・インディアのカラーリングは個人的に好み。初めてスミノフが入った頃のスキームのほうが良かったかな。結構アルコール系スポンサーが多い。
グロージャン。走りではあまり目立たず。暗いカラーなのに写真映えする。
結合な割合でランオフに飛び出すケースあり。昔のライン取りと違い、スプーンの1つ目は結構奥まで突っ込み、外側の縁石に触れながら回りこむドライバーが多い。かなり以前は、イン側の縁石を使って2つ目で回しこむ走り方が多かったような気が。1つ目で突っ込むので、成功しなかった場合は縁石に乗りすぎ、はみ出してから戻るという場合が多数。まあそれはそれか。
いつも言われますが今年のライコネンは空気すぎ。ほとんど目立ってませんでした。去年もそうだったけど...
去年と今年で大違いなのがこの人リカルド。逆バンクでのオーバーテイクなどもあったらしい。
決勝では人工芝が剥がれることはなし。まあそのへんは日本ですから。
バトンを攻めるマグヌッセン。バトンのタイヤチョイスは、最初のフルウェット→インターミディエイト交換が絶対早過ぎると思ったんですが(この天気なら絶対また雨は来る)、しかしバトン&マクラーレンの判断のほうが正しかったようで、なかなかの好ペースで走行できたそう。ステアリング交換がなければ。
16:00台の半ば頃からまた雨が強くなりだし、暗くなってきた頃にイエローが出て、その後セーフティカーに。スーティルの事故ということはアナウンスがあったように思います。
可夢偉はこの後戻ってきませんでした。完走したら、怒られない程度に遅く走るつもりだったらしいけど...
で、これですわ。
その後赤旗が出て、ああこれはこのまま終了だろうと話していたら、やはりそうなりました。その時のアナウンスで、ビアンキも突っ込んだということは発表があったように思います。
まあしゃあないわいということで、とぼとぼと駐車場に向かいました。その時は、とにかくこのコンディションはひどかったなとという思いだけで、風邪はよくなるわけもないし、さすがにゴアテックスの靴でも足だけはびしょ濡れだし、早くクルマに戻って着替えたいと思いました。
で、着替えて帰路につこうとしたら、今度は大渋滞。去年までのみその臨時駐車場はアクセス路すぐそばということもあつて、クルマに着けば後は一瞬だったのに、南コース駐車場はそうはいかない。どうも捌きが悪く、ぴくりとも動きません。しかたがないので、止まっている時にtwitterを見ていると、ドキッとする情報が。
ジュール・ビアンキが意識不明だと。どうやらスーティルのクラッシュの後、回収車が出ていたところに突っ込んだらしい。疲れどころではなくなり、何か続報がないか探しまくって、コースマーシャルも巻き込まれたらしいとか、ヘリではなく救急車で運ばれたとか、断片的に情報が入ってきて、ことの深刻さにぞっとしました。
帰宅後、コースマーシャルはどうやら巻き込まれていないということがわかり、クラッシュの状況もわかってきて、その後数日して怪我の状況もわかり、これは本当に不運というか、どうしようもなかったの一言につきます。
クラッシュの瞬間は、本人には悪いけれどもムービーで確認しておくべきだと思います。自動車レースはいかに危険なものであるかを理解しておくために。もちろん、どこぞのTVのように、衝撃の瞬間とかそんなことではありません。ただ、逆バンク席出口側の人は、忘れようにも忘れられないかも。とはいえ、鈴鹿も死亡事故はそれなりに発生しているサーキットです。
事故後すぐに、何が悪いかという話でTLは埋まりましたが、どれもピンとくるものはありませんでした。考えてみれば、この事故は雨や暗闇による視界不良がなくても発生しうるものです。ドライでも、あのダンロップカーブは難しくてスピンが起こりえます。路面にギャップのあった頃は特によく見かけたし、F1でも2001年にライコネンとアレジが絡んで吹っ飛んでいます。そこに回収車があったら...と考えれば、路面や日照の問題ではない。もちろん、滑りやすい路面がコースアウトを誘発したということはあるでしょう。
筆者としては、直後にツイート(本ページ横のツイートとは別のアカウント)しましたが、回収車を入れる必要があるのなら、大型トラックによくある潜りこみ防止バンパーが必要なのではないかと。ガードレールでも、今でこそレースコースのガードレールは最下段まで埋まっているものの、昔のアームコ・バリアは下が開いていたらしく(一般道のガードレールはそうですね)、マシンだけがそこを突き抜けて首が飛んだ例がいくつかあるようです。それと同じで、今回も回収車のエンジン部分の下が何もなく、ちょうど頭の当たるところにでっぱりがあり、大変運の悪いことにそこに激突してしまった。なのでこの潜り込み対策は、回収車以外も対象として必要でないかと。
キャノピー型コクピットの案は、今回のようなケースにはあまり効果がないと思います。キャノピーのパーツでゴツンとやられるだけのこと。
その後、イエロー即強制減速の案も出ているようだし、チャーリー・ホワイティングも「回収車にスカートのようなものを付ける案もある」と話しているようなので、具体的な再発防止策が動き出しそうです。
ビアンキのケガは、診断名を書くだけで「これは...」と考えてしまいます。しかし命は助かったわけだし、なんとか好転することを祈るしかありません。#forzajules
レース途中で降りだした雨でショルダーバッグが完全に濡れてしまい、財布の中のお札やらなにやら、全部ずぶ濡れ。チケットケースもご覧のとおり。
今年も結局鈴鹿サーキットでは一切お金を使わず。メシにしろグッズにしろ、なんであの程度のものしかないのかねえ。